四つ葉のクローバーが見つからない!

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幻萌新作ゲーム「猫别野」最速レビュー。上下左右東西南北、全てが″猫″なゲームの持つ大きな可能性と危うさ。果たしてこの猫まみれな別荘の正体とは。

幻萌、3rd project

戦艦少女R/蒼青のミラージュ、クローバーシアターに続く幻萌の3つ目のゲームとして予てより水面下で動いてた「猫別野(日本語で表すなら猫別荘か。当ブログでも以降その表記で行う)」の詳細が、幻萌の公式サイトや各種ゲーム予約サイトにて遂に公開された。

公式サイト:https://mby.moefantasy.com/subscribe

TapTap:https://www.taptap.cn/app/325208

Bilibili:https://www.biligame.com/detail/?id=111088

 

謎に包まれていた猫別荘、その正体はなんと箱庭兼パズルゲーム。幻萌史上初となるパズルへの挑戦、当記事ではその素顔に迫っていく。

猫がいっぱい

「猫別荘」はタイトルを読んで字のごとく、たくさんの猫が住まう家をメインとしたゲームだ。右を見ても左を見ても猫、猫、猫。写実的な猫からデフォルメの効いた猫まで。外でキャンプを楽しむ(猫はそもそも毎日がキャンプでは…?)やエジプト調の砂漠に佇む猫に、画家の猫、そして料理人の猫。一口に猫と言ってもその姿は実に選り取りみどりだ。

猫別野

筆者イチオシの猫、大帝くん。いい笑顔を浮かべてらっしゃる。
英語表現的に「ダディ」と読むそうで。

そう、これが「猫別荘」の持つ最大の特異性とも言うべき特徴だ。

昨今のスマホゲームと言えばやはり″可愛らしい女の子″を筆頭とし、次いで″格好いい男の子″といったもので、キャラクターの作りやすさやユーザーへ向けたアピールのしやすさの観点からどうしても″人型のキャラ″がメインになりやすい。戦艦少女Rとクローバーシアターを見て分かる通りこれまでの幻萌もその例に漏れずだ。

だが「猫別荘」は違う。プレイアブルのキャラクターはなんと″猫″オンリーだ。ラインナップの中にはさながら人間のような事を行う猫もいるが、しかしその姿は立派に″猫″をキープしている。

猫別野

よりによってスターゲイザーパイを作るイカれた料理猫

猫別野

自分のことをウミネコだと思っているイカれたサーフィン猫

同じく″猫″をテーマとしたスマホゲームとしては「にゃんこ大戦争が偉大なる先達として今も第一線を走っているが、あちらはキャラクター造形に強烈なデフォルメが効いており、中には猫と言い張っているだけでどう見ても美少女だったりカッコいいドラゴンだったりなキャラクターもいる訳で、ここまで猫らしい猫のキャラ一辺倒で勝負を仕掛けるゲームは筆者が知り得る限りでは他に例を知らない。

擬人化するのではなく猫のままで。

とにかく猫好きによる猫好きの為の猫好きなゲームとして、「猫別荘」は世に産声を上げるのだ。


What is 猫別荘?

さて、そんな「猫別荘」とは一体どんなゲームなのだろうか。各種サイトで公開されている画像を見て紹介していこう。

猫別野

飾って楽しもう

まずは基本にしてメインとなる別荘モード。

部屋に様々な家具を配置して自由にデザインし、そこでくつろぐ猫を眺めて癒やされるモードだ。家具はただ飾って終わりではなく、猫たちが反応して多種多様なリアクションを取ったり、家具の中にはユーザーがタップすることで反応するものもある。

また、猫同士でのやり取りも存在しており、仲良く追いかけっこしたり家具で遊んだり、時には喧嘩して引っ掻きあったりとその光景はバラエティに富んでいる。

次はこのゲーム最大の特徴であるパズルモードを見ていこう。

猫別野

幻萌の……パズル!

こちらは映像での紹介が一切ないので現状はこの画像一枚でのみ推察するしかないのだが、しかし読み取れる情報量は多い。
ジャンルは「落ちものパズル」と表記されているので、おそらくは同じ顔の猫ブロックを何個か揃えて消すことで対応した猫が攻撃し、敵にダメージを与えていく仕組みなのだろう。

実際、画像の上部では敵に236ダメージを与えているのが確認できる。

敵のいる領域にもマス目が敷かれている辺り、ダメージを与えるには同じ位置で猫ブロックを消す必要があるのではないだろうか。

敵の種類は犬にネズミにコウモリそして蟹とジャンル豊かで、猫以外の動物すべてが敵として現れるのではないかと思ってしまうところには「猫別野」の持つ独特な世界観を感じさせる。

画像の真ん中では顔に引っかき傷がある顔なしの猫があるが、こちらはお邪魔ぷよみたいなもので積極的に消していかないと盤面に溜まっていき、攻撃の邪魔となるのだろう。

お邪魔猫には色が濃いものと薄いものの2種類があるのが確認できるが、こちらは筆者の勝手な想像ではあるが、濃いお邪魔猫は並べて消しても一度では完全には消えず、つまり複数回消す必要があるものと考えられる。

そして画像下部ではバツ印の付いた看板が確認できる。

これも筆者自身の私見になるが、これはおそらく移動禁止ブロック。看板のあるマス目には移動ができないものと考えられる。消し方は不明だが、看板の隣で猫を消すとついでに消える気がする。

そして見逃せないのが真ん中で見ることができる、タコがひし形状に攻撃している画像。上の236ダメージとは明らかにエフェクトが異なり、特殊な攻撃をしていることが読み取れる。

おそらくはスキル攻撃であり、猫ごとにそれぞれ異なるスキルを持っているのだろう。各ステージに合わせた猫を連れて行くことで攻略がしやすくなるだろう。

それらの攻撃によるダメージだが、上のTapTapのリンクを覗いてもらうと分かる通り、このゲームにはジャンルとして「育成」が含まれていない。

それはつまるところ、RPGではないということだ。なのでレベルなどの仕組みは存在しないものだと考えられるが、他に別途、増加ダメージを増やせる仕組みがあるのかは不明だ。今後の続報に期待したい。

筆者個人の感想としては、「蒼青のミラージュ」が没した現在、幻萌が運営しているゲームはオートで進行する比較的オーソドックスなタイプのRPGのみが存在しており、敵との戦闘においてはプレイヤーの介入の余地がほとんど存在しない。

だがこの「猫別野」はパズルゲームである都合上、プレイヤーがガシガシと戦闘に介入することがほぼ必須となっており、これまでのゲームとは一線を画する。その点に非常に強い興味関心を寄せており、「遂にやったか!」と感じている次第だ。

ちなみにステージをクリアすることで”スターエネルギー”を獲得することが可能であり、これを貯めることで家具や別荘の区画がアンロックされることが予約サイトなどで明らかになっている。

猫たちの暮らしの為にも是非ともパズルに挑戦し、迫りくる敵を撃破していこう。

予約サイトでは今後のアップデートにより新しいゲームプレイが追加されるとのことなので、パズル以外のゲームモードも実装されることに期待しよう。

 

その様はペガサスの如くか、それともイカロスの翼か

そんなこんなで紹介してきた「猫別荘」だが、筆者はこのゲームに大きな懸念点を持っている。

それは上記で触れたように″猫オンリーのゲーム″である点だ。

これは一見すると他の有力な競合相手があまり存在せず、レッドオーシャン化が著しいスマホゲーム界隈において比較的アピールが通りやすい、かなり個性的な一面だ。

しかしそれは同時に諸刃の剣なのではないかとも思う。

何せ、猫なのだ。

猫であるという事はどういう事かというと、あけすけに言えば″おっぱいアピール″ができない。

どんなにプレイヤーに好意的な性格の猫を創ったとしても、性的な面でのプロモーションが行えないのだ。

下世話な話にも聞こえるかもしれないが、昨今のスマホゲーム界隈を見る限りこれは相当なハンディキャップを背負っている気がしてならない。

確かに可愛いかもしれないが、しかし猫なのだ。どんなに人間らしく振る舞おうが猫は猫な訳で、そのカテゴリーを超えることは恐らくない。

キャラクターで勝負しているスマホゲームは大なり小なりこの要素を持って戦っている訳で、繰り返しになるがアピールのしやすさから、クリエイターとしてもこの″おっぱいアピール″は決して無視する事ができない点であるはずなのだ。美少女の存在があれば分かりやすく強い要素を作れる。いざとなればなりふり構わないことだってできる。

しかし「猫別荘」はその点を敢えて切り捨て振り切り突き抜けている。

″人として可愛い″と″猫として可愛い″は別物なので世に跋扈する美少女ゲームと同列に並べて語るのはナンセンスではあるのだが、しかしプレイアブルのキャラクターが猫オンリーではユーザーの財布の紐を緩ませにくいのではないかと考えてしまうのだ。

無論、パズルゲーム部分での面白さが優れていればその点で強くアピールしていく事は充分に可能だと思うが、しかしキャラクターそのものを軸にしたアピールは中々難しいのではなかろうか。

無論、「猫別荘」は筆者自身もこれまで意識したことがないような、新しいユーザー層に向けて発信されるゲームなのでどう転ぶのかは全くの未知数だ。猫が好きな人なんてそれこそ世の有象無象のスマホゲームくらい、いやそれよりも遥かに多いくらいなのでもしかしたらクリティカルヒットを叩き出すのかもしれない。

しかし、少なくともそのユーザー層とは幻萌がこれまで少しずつ獲得してきたユーザー層とは全くの別種である事は自明の理だ。それ故に従来のやり方が通用しない点は、少しだけ怖く感じてしまうのである。

また、それ以外にも懸念点は幾つかある。

そのひとつが、SDキャラが微妙に可愛くないという点だ。

厭、それはあくまでも個人個人による感覚の問題なので懸念点として挙げるには微妙なところなのだが、筆者個人の感想としてはどうにも乗り切れない。

どこがそう感じるのかと考えたところ、結論として出たのは″なんか妙に太い″というものであった。

そう、太い。ずんぐりむっくりしている。

別にいいのかもしれないが、しかし全ての猫がSD化すると総じてこのずんぐりデザインになるのが引っかかってしまうのだ。

例えばこの猫。

猫別野

こんなクールな佇まいだけど、プレイヤーの事があまりにも大好きすぎるクソデカ感情の持ち主なんです。

非常にスラッとした、美しいデザインの猫だ。「猫別荘」の猫としては割と珍しい(のかもしれない)、現実的な形状を保ったタイプの猫だ。これはオンリーワンな個性として強いものがある。

そんな彼(彼女?)がSD化するとどうなるか。

こうなる。

猫別野

……君、写真と違わない?

なんということでしょう。スリムなビジュアルが一瞬にして太ましいデブ猫になってしまったではありませんか。

これは……どうなのだろう?

気にする事ではないのかもしれないが、しかしここまでイラストとSDのデザインが剥離していると少し気になってしまうものがある。

何せ「猫別荘」の箱庭ゲーム部分の大半はこのSDデザインで描かれるキャラクターなのだ。だというのにデザインに大きな違いがあってはキャラクターを充分に楽しめない気がしてしまう。

そこまで考えるのは筆者があまりにも繊細すぎるのか、そうでもないのか。感性の問題なので答えが出ることはないのだろうが、一個人としてはこのSDデザインはあまりよろしくはないんじゃないかな、と思ってしまう。

遊んでいれば慣れるのかもしれないが、現段階での感想としてはそんな感じで。

……などと抜かしている間に目が慣れてきたのか、この妙にずんぐりしたデザインもかわいく見えてきたことは正直に白状する。やはり慣れ……慣れはすべてを解決する!

兎にも角にも非常にオンリーワンなゲームなので未知数な部分が非常に大きい。

幻萌を新たなステージへと誘う「猫別野」の今後の情報公開に期待しよう。

そして忘れずに予約、しよう!!

 

ちなみに

中国の商標登録検索サイトにて幻萌で検索をかけると、幻萌が登録している商標がズラッと並ぶのだが、その最新のリストがこれ。

猫別野

早くない…!?

「猫別野2」、鋭意制作中……?!

今度は戦争だ!