【無課金遊楽録】クローバーシアター編第6回【リベンジマッチ】
経験副本・最高難易度の安定した周回という悲願を果たした前回。
効率的なレベリング環境の構築に成功したOmochiちゃん団長一座は、今回もうひとつのリベンジに挑戦するようだが…?
――楽しいこと、それは勝つこと。
かの有名な哲学者が残したとされるこの言葉。筆者も非常によく理解できる。
負けた時は負けた時で改善点や改良点が見つかるので無駄にはならないが、しかし負けっぱなしというのは全く面白くない。我々は勝つために改良しているのだ。勝つために工夫しているのだ。なれば欲するのは勝利の輝き。敗北という泥を啜ったのはいずれ来たる勝利の美酒に酔いしれる日を夢見たからだ!
一体なんの話をしているのかと言えば、要するにリベンジである。そもそも冒頭の言葉を残した哲学者なんて存在しないので本当になんの話をしてるんだか分からないが、つまるところリベンジである。
そう、第2回で初挑戦し16階というゴールからは程遠い記録を残して終わった世界樹へのリベンジである。
楽しい!!とか言ってた割にはその後ほとんど手を付けていなかった世界樹だが、1月28日の調整で世界樹システムに大きな変更が入ることが告知された。同じ環境で挑める最後の機会ということもあり、こうしてリベンジに踏み切ったという次第だ。
また、単純に戦力を増強できたからというのも理由にある。
あれから装備の強化やキャスト達のレベルアップを積み重ね、我々は大幅なパワーアップを遂げた。レベル100キャラは3人も用意できており、装備も一部は限界まで強化したものを用意できた。それらが合わさった今なら、ゴールである66階の踏破も決して不可能なことではないはず。
機は熟した。今こそ最後の戦いへ挑む時!
挑戦
完全制覇を狙うにあたって筆者が選んだ5人はこちら。
レベル100のティターニアとリリーの最強アタッカーコンビ、レベル100のアイシルとレベル98のニーズヘッグの前衛タッグ、そしてヒーラー担当のレベル68のアルラウネ。
よりによって長期戦において最も重要なヒーラー役のレベルが一番低い辺りに「こいつ本気でこれで66階いこうとしてんの?」という疑惑の目が向けられそうなものだが、釈明させてほしい。
だって!!!!SSRキャラの育成が忙しくて!!!!!アルラウネまで手が回らんかったんだもん!!!!!!無課金じゃあそこまで手が回せんのよぉ!!!!!!だからこれはしゃあないことなんじゃあ!!!!!!!!!
開き直り釈明は済ませたところで次にいこう。
劇照は癖がなく使いやすいものをチョイス。「祈礼物」が確率で自軍にも被害が出てしまう点が少し気になるが、パーティの攻撃力を大幅に強化してくれる劇照なのでリスク込みで採用した。
そしていざ挑戦の幕開け。
攻略の要となる神器だが、中々強力なものを揃えられたと思う。
中でも強力なのはこの「人類の本質Ⅱ」。戦闘開始時、確率で自分のキャラが昏睡状態*1ものの、それと引き換えにこの鳩は自軍すべてにあらゆる攻撃を回避できる「絶対回避」を2ターンの間もたらしてくれる。
これさえあればどんなに高い攻撃力を持った敵でも2ターンはやり過ごすことができ、攻略する上で大いに役立つ。他にも攻撃力を大幅に上げてくれる「刃片」や、防御力が増強する「布甲」もあり、非常に幸先良いスタートダッシュを切れただろう。
また、道中では野生のGalo軍団に遭遇するという多分レアなイベントに遭遇した点も、我々の完全制覇の後押しをしてくれているように思う。
「人類の本質Ⅱ」による無敵ゴリ押し殺法は思った通り非常に効果的に働いた。
なにせ絶対回避だ。どんな攻撃も当たらない当たらない。効果が発揮されるのは2ターンだけだが、それだけあればアタッカーコンビが敵を殲滅するのは造作もない。
無敵だ…無敵感を感じてならない!人類の本質を知った2人は最強なのだ!!
猛ダッシュで駆け抜けるスター状態のマリオが如くOmochi一座はあっという間に17階へ到達。初挑戦の苦戦がなんのその。そしてここでボーナスイベントが発生。
「劇照を1つ増やす」「レア度5の神器を獲得する」「キャラを1人増やす」の3択、筆者は迷うことなくキャラの増加「友愛」を選択。
ここで投入する新規戦力はバロメッツ!お前だ!
ジョブこそサポートだが並のアタッカーを上回る攻撃力を持つゆるふわ殴りバッファーのバロメッツをここで投入。単純にレベルが高いというのもあるが、ダメージソースとしての活躍に期待してのことだ。
――だが言ってしまうと、彼女の出番はなかった。
それは彼女の力を必要としないほどに劇団一座が無敵すぎたからでも、彼女を投入しても焼け石に水という程に壊滅したからでもない。
イベントマスで筆者が選択をミスって全ての神器を没収されたからである。
「人類の本質Ⅱ」も「刃片」も無い。道中で確保できた最強神器の1つである「妖刀村正」も無い。残されたのは兵法の書だけ。
……どうしろと……。
止む無く挑戦は断念。記録は27階、あまりにも唐突であまりにも早すぎる死であった。
再挑戦
いやいやいやいや!!!
あんな凡ミスが最後の挑戦なんて認められっかよ!リトライじゃリトライ!!
流石にあの終わり方はスッとせん!切なすぎでしょなんだあの終わり!やる気と闘志はあるのに戦う力だけを引き抜かれたみたいなあの感じ!!切ねえよ!!
ということで当劇団の世界樹挑戦が三度幕を開けることとなった。
メンバーは先ほどと変わらず。だが「人類の本質Ⅱ」を確保できなかったことは2回目の挑戦と大きく異なる点だ。
とはいえ流石にレベル100は強い。無敵パワーに頼らずとも素の火力でゴリ押ししていける。
そもそも「本質Ⅱ」で自軍のキャラが3,4人ほど昏睡状態に陥ってしまい、ほとんど行動できず無敵効果を有効に使えない……ということがままあった為、筆者個人としては「本質Ⅱ」は無くてもそれほど困らないというのが率直な感想だ。
無論それを加味してもやはり絶対回避による無敵状態は優秀であり、進めば進むほどにその力が欲しくなるものだが、比較的序盤であれば無くても問題はないだろう。
鳩に頼ることを止め、己の肉体を信じて突き進むこと29階。
辿り着いたショップにそれは陳列されていた。
妖刀村正!妖刀村正じゃないか!筆者の凡ミスで手放してしまった最強の神器!
「攻撃する度に最大HPの3%が減少するデメリットと引き換えにクリティカルダメージを200%以上も上昇させ、更に敵を倒す度に最大HPの20%を回復する」というのがこの村正の効果だ。最大までランクアップすればクリティカルダメージの上昇率は脅威の660%にも達する。
まさに村正というべき傑物であり、激戦が予想されるこれからの戦いで大いに活躍することだろう。
ホクホク顔で店をあとにし、そして遂にたどり着いた30階!
敵の攻撃もかなり厳しくなってきているが、しかしこちらにはレベル100キャラと「妖刀村正」がある!貴様らひよっこなぞ我が劇団の足元にも――
――両膝持ってかれたわ――。
まさかの前衛2人がノックアウトされるという一大事。30階を駆け上がろうとしたタイミング、なにかに躓きはて小石かと思いきやそれは毒に塗れた刃だった。
何故だ…何故こんなことに……!?戦闘中やけにHPが増えたり減ったりしてんなぁ……とは思ったが屈強なアイシルとニーズヘッグが両方とも殺られるとは僕のデータにないぞ!?
ど……どないすべきや……。
敵の凶刃に倒れた2人を見て焦るOmochiちゃん団長。意見を仰ごうと残された3人を見上げると、彼女たちの視線はアイシル達ではなくこの先に待つボスの方へ向いていた。
そうだ、いずれこうなることは予想できていたんだ。彼女たちもそれを分かってその身を散らしたんだ。盾役の2人が倒れたのは確かに痛い。でもまだリリーとティターニアが生きている。ヒーラーのアルラウネも、疑似アタッカーのバロメッツも残ってる。
なら進める。なら戦える。
私たちはまだ――
戦えるんだ!(この辺でなんかBGMのサビが来る)
まだ大丈夫!まだいける!私たちの進撃は止まらない!
だって私たちは最強で最高なんだから!だからどこまでだって飛べるんだ!どこまでだって進めるんだ!どこまd
お疲れさまでした。当劇団が本気で挑んだ世界樹、最高記録は31階でした。
雑感
タンク役がもうひとり欲しい。
この世界樹にガチで挑戦して思ったことはそれだ。
アイシルは優秀なタンクではあるが、しかし攻撃が比較的集中しやすい都合上、積み重なったダメージをカバーしきれずダウン、結果それ以降のチーム全体の防御力も減少……という事が世界樹のみならず各戦闘においても度々起こっていた。
そこでもうひとりタンク役を用意できればアイシルへ集中していくダメージを分散させることができ、彼女の生存率や引いてはチームの継戦能力も上昇するだろう。
それ故、まるで反り立つ超巨大な壁の如くずっしりと構えられたタンクが欲しいのだ。
また、継戦能力という点ではそろそろアルラウネ以外のヒーラーも欲しく感じるところ。
アルラウネも優秀なキャラであり、当劇団唯一のヒーラーとしてこれまで頑張ってきてくれた。スキルの効果で敵を毒状態にできるということで、ヒーラーのみならず時にはダメージ源にもなってくれたものだ。
だが筆者が求めているのはそんなマゾヒスティックとサディスティックが同居しているようなひとではなく、もっと専門的で職人気質なキャストなのだ。
回復一筋!とにかく回復!全力で奉仕します!毎朝牛乳瓶を届けてやりましょう!
そんなキャラが欲しく感じる。
だがそんなことが実現できるのはSSRキャラくらいだろう。ピックアップでもされない限り、筆者が望むキャストを入手できる機会なぞ……
!?
こ、これは――――!!
←To be continued…